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第3回目は、『水』を特集します。 「この前飲んだコーヒーと味が違う」、「人が淹れると美味しいのに、私が淹れると何か変」と感じたことはないでしょうか?同じコーヒーでも気温、湿度、水、挽き方や淹れ方(水の量/温度)また体調により全く異なった味になってしまうことが多々あります。その中でも、水はコーヒーの味を大きく左右するひとつなのです。


私達が日頃飲んでいる水道水は、住んでいる地域によって味も成分も違い、味の統一がなかなか難しいものです。そこで今回は、市販されているミネラルウォーター8種を使ってコーヒーの味の違いを比較してみました。使用した豆は、当店定番の「三宿ブレンド」、抽出器は年季の入ったブラウンのコーヒーメーカー。もちろん挽き方、豆や水の量も全て同じ条件で行いました。 (硬度順)
   
温泉水99 / 鹿児島
(鉱泉水・硬度2.65)

屋久島 縄文水 / 鹿児島
(深井戸水・硬度10)

森の水だより/ 富山県
(鉱水・硬度18.7)

volvic / フランス
(鉱泉水・硬度49)
   
特徴(超軟水):
アルカリイオン水というだけあり、さらっとした口当たり(温泉水と言っても硫黄の臭いがするわけではなく全くの無臭です)


成分:(100ml当たり):
カルシウム 0.04mg
マグネシウム 0.01mg
ナトリウム 5.09mg
カリウム 0.05mg


結果:
酸味も苦味もなく飲みやすいがコクがあまり感じられない。
特徴(超軟水):
特にクセはなく、水道水に近い感じ





成分(100ml当たり):
カルシウム 0.3mg
マグネシウム ?mg
ナトリウム 0.08mg
カリウム 0.08mg



結果:
ほんのりと酸味が口の中に残り、苦味・コクは比較的少ない。
特徴(超軟水):
口当りが軟らかく飲みやすい





成分(100ml当たり):
カルシウム 0.54mg
マグネシウム 0.13mg
ナトリウム 0.91mg
カリウム 0.09mg



結果:
全体的にバランスが良く、飲みやすくマイルドな仕上がり。
特徴(軟水):
ヨーロッパのミネラルウォーターの中では硬度50と低く、日本の水に最も近い



成分(100ml当たり):
カルシウム 0.99mg
マグネシウム 0.61mg
ナトリウム 0.94mg
カリウム 0.57mg


結果:
本来のコクと酸味が出てきた感じがする。

龍泉洞の水/ 岩手県
(鉱泉水・硬度96.8)

海の深層水/ 高知県
(海洋深層水・硬度250)

evian / フランス
(鉱泉水・硬度291)

Contrex / フランス
(鉱泉水・硬度1551)
特徴(中硬水):
国産のミネラルウォーターの中ではかなりカルシウムが多く、味は比較的さっぱりとしている



成分(100ml当たり):
カルシウム 3.52mg
マグネシウム 0.22mg
ナトリウム 0.23mg
カリウム 0.03mg


結果:
苦味が増し、酸味がかなり強くなった。

特徴(硬水):
硬水の割には口当たりが軟らかく飲みやすい。因みに硬度は「250」の他に「1000」タイプもある。


成分(100ml当たり):
カルシウム 1.78mg
マグネシウム 5.0mg
ナトリウム 1.86mg
カリウム 1.72mg


結果:
酸味はあまりないが、舌に残る苦味を強く感じた。


特徴(硬水):
硬度が297.5と日本の水に比べてかなり高い割に比較的飲み易い。




成分(100ml当たり):
カルシウム 7.8mg
マグネシウム 2.4mg
ナトリウム 0.5mg
カリウム 0.1mg


結果:
さっぱりとした苦味とコクが出て、香りも良い。個人的には、一番美味しく感じた。
特徴(超硬水):
日本で市販されているミネラルウォーターの中でもっとも硬度が高く、かなりクセ(重い)のある味。日本の水のおよそ20倍のミネラルを含んでいる


成分(100ml当たり):
カルシウム 48.6mg
マグネシウム 8.4mg
ナトリウム 0.91mg
カリウム 0.32mg


結果:
本来のコクが無くなり、苦味と酸味がかなりきつい。因みに、酸味の強いコーヒーを入れると酸味が感じなくなる。



水自体を飲み比べてみても、硬水(エビアン、Contrexは明らかに味が違う)以外はハッキリ言ってほとんど違いが分からなかったのですが、コーヒーにしてみると意外と違いがでるのには驚きました。一般的に、コーヒーには硬度の低い軟水(50以下)が適していると言われていますが、今回色々飲み比べてみて、軟水はやはりコーヒーの味を円やかにしてくれるようです。 また硬水は酸味、苦味の何れかを引き出す要素があるようなので、個性的な味を好まれる方は硬水を使って淹れてみるのも面白いかもしれません。